高配当株は1株から買えます——単元未満株で月3,000円の配当お小遣いを作る手順と、松井では買えない話【2026年】

単元未満株で高配当のお小遣いを作る方法を解説する記事のアイキャッチ。黒いセーラー服の月城ミオが5円硬貨を1枚指先でつまみ、背景に金色のローソク足チャートと硬貨が並ぶイラスト 初心者向け

今年の7月、私の証券口座に配当金が入りました。
保有しているVOOの分配金です。
VOOとは、米国の代表的な500社にまとめて投資できるETF(上場している投資信託)のことです。

私はその一部を現金化して、普通に使いました。
再投資すべきか悩んだ記憶もありません。ちょっとしたお小遣いでした

毎年これが手に入るなら、それなりに嬉しいものです。
そして、この感覚は数百万円を用意しなくても味わえます

この記事では、日本株を1株から買って配当のお小遣いを作る方法を整理します。
必要な金額、買える証券会社、そして買う前に知っておくべきデメリットまで、正直に書きます。

結論:配当のお小遣いは「1株」から作れます

結論から書きます。
日本株は1株から買えて、配当も1株からもらえます

通常、日本株は100株単位(1単元)でしか買えません。
しかし単元未満株(たんげんみまんかぶ)という仕組みを使えば、1株ずつ買えます。

そして配当金は、保有株数に応じて必ず支払われます
100株持っている人だけの特権ではありません。
1単元で5,000円の配当を出す銘柄なら、1株持っていれば50円が入ります。

いくらから株主になれるのか

実際の値段を見たほうが早いと思います。
日本を代表する高配当銘柄2つを、100株の場合と1株の場合で並べます。

銘柄 100株(1単元) 1株 1株あたり年間配当
NTT(9432) 約15,850円 約158円 5.4円(予想)
三菱UFJ(8306) 約356,400円 約3,564円 86円(予想)
株価はNTTが2026年8月7日終値158.5円、三菱UFJが2026年8月8日終値3,564円。配当は各社が公表している2026年度・2026年3月期の予想額です(出典:NTT/三菱UFJ 各社IR)。特定の銘柄を推奨するものではありません。

三菱UFJを100株買うには35万円が必要です。
これが1株なら3,564円で済みます。
NTTにいたっては、158円で株主になれます

ジュースを1本我慢すれば買える値段です。
ここが、この記事でいちばん伝えたい入口です。

100株で買う場合と、1株で買う場合の必要額 NTT 100株 15,850円 NTT 1株 158円 三菱UFJ 100株 356,400円 三菱UFJ 1株 3,564円 紫色が1株の場合。同じ会社の株主になるのに、入口の金額が100分の1になります。
1単元と1株の必要額の比較(2026年8月時点の株価で筆者作成)

なぜ配当なのか——増やす時期と使う時期で、正解は変わります

ここで、私自身の立場をはっきりさせておきます。
私はこのブログで「高配当は有利ではない」と何度も書いてきました

実際、高配当ETF4本を比較した記事では、利回り1位のSPYDが5年リターンで最下位でした。
そしてS&P500に投資するVOOが、高配当4本すべてに勝っています。

それでも今回、高配当を前向きに書く理由があります。
増やす時期と、使う時期で、道具が違うからです

三部作の3本目として

この記事は3日連続で書いてきたテーマの締めくくりです。

1本目の終身年金5つの選択肢で整理したのは、老後に必要なものの正体でした。
それは「2,000万円という貯金」ではなく、「生活費を上回る終身収入」です。

2本目の積立投資の卒業ラインでは、足りない分を資産の取り崩しで埋める方法を計算しました。

今回は、同じ穴を配当で埋めるルートの話です。
目的地は同じで、そこへ向かう道が違うだけです。

取り崩しと配当、何が違うのか

取り崩しには、毎年「いくら減らすか」という判断がついてまわります。
相場が下がった年に売るのは、想像以上に気力を使います。

配当なら、入ってきたものを使うだけです。
売る操作が要りません。この心理的な差は、数字に表れない大きさがあります

ただし配当ルートには弱点もあります。
必要な元本が、大きくなりがちです。
以前VYMで計算したときは、税引前で年1,000万円の配当に3.85億円が必要でした。

だから私は、こう考えています。
資産を増やす段階ではインデックス。使う段階に近づいたら配当を検討する
どちらが正しいかではなく、いま自分がどの段階にいるかの問題ではないでしょうか。

私の実体験——VOOの配当を、普通に使いました

ここからは私自身の話です。

冒頭に書いたとおり、7月にVOOの配当が入りました。
私はそれを少し現金化して、生活のなかで普通に使いました。

投資家として立派な行動ではないかもしれません。
それでも、入ってきたお金を使う体験には、明確な手応えがありました

勤務先の従業員持株会からも、配当が入ります。
こちらも私にとってはお小遣いです。

最強の株主優待は、配当金です

株の話をすると、必ず株主優待の話になります。
私の考えを正直に書きます。

私が思う最強の株主優待は、配当金です
割引券は、一種のまやかしにすぎません

割引券は、その店で使わなければ価値がゼロになります。
使うために出かけ、使うために買う。それは本当に得なのでしょうか。

配当金は現金です。
食費にも、電気代にも、旅行にも使えます。使い道が縛られません。

私は優待目当てで株を買ったことが一度もありません。
その必要を感じたことがないからです。

正直に書きます。私は単元未満株をやっていません

ここは隠さず書きます。
私自身は、単元未満株での投資をやっていません

理由は単純で、私の資産は米国に集中させているからです。
主軸はVOOとQQQ(NASDAQ100に投資するETF)で、日本株は持株会くらいです。

ただし、単元未満株そのものは「あり」だと考えています
お小遣いが欲しいなら、狙っていく価値のある仕組みです。

私が日本株の高配当を買っていないのは、仕組みを否定しているからではありません。
高配当銘柄は定期的に積み立てる対象ではなく、私にとってはタイミングを見て買うものだからです。
そのタイミングは相場でその都度変わりますし、今のところ買う予定はありません。

ひとつ補足しておきます。
私は「日本を捨てた」という言い方をしてきましたが、それは投資先の話です。
私は日本に住み続けていますし、生活費は円で払っています
円で入ってくる配当には、それだけの意味があります。

私(Hiro)の配当 この記事で紹介する読者の入口
VOO・QQQなど米国ETFの分配金(ドル建て) 日本の高配当株を1株から(円建て)
従業員持株会の配当 単元未満株のサービスを使う
単元未満株は利用していません まず月1,000円〜3,000円の配当から
日本株の高配当は今のところ買う予定なし 少しずつ増やして数万円を目指す
私の保有と読者への紹介は別のものです。私が持っているから同じものを買ってください、という趣旨ではありません。

1株からの買い方——どこで買えるか、正直に比較します

単元未満株は、どの証券会社でも同じように買えるわけではありません。
サービス名も手数料も約定の仕組みも、会社ごとに違います。

主要4社の比較

証券会社 サービス名 買付コスト 売却コスト
マネックス証券 ワン株 0円 0.55%(最低52円)
NISAなら0円
SBI証券 S株 0円 0円
楽天証券 かぶミニ 寄付取引は0円
リアルタイムは0.22%
同左
松井証券 買付できません 売却のみ受付
主要ネット証券の単元未満株サービス比較(2026年8月時点。各社公式サイトの公表内容より筆者作成)

いちばん注意してほしいのが、いちばん下の行です。
松井証券では、単元未満株を買うことができません

松井証券の公式ヘルプには「単元未満株は売却のみ受付します」と明記されています。
株式分割や他社からの移管で生じた端数を売ることはできますが、新しく買うことはできません。

「1株から買える証券会社」として松井証券の名前を見かけることがありますが、日本株についてはそうではありません。
口座を開いてから気づくと、時間を無駄にします。

NISAで買うなら、ここが分かれ目です

単元未満株は、新NISAの成長投資枠で買えます。
配当も売却益も非課税になります。

ここでマネックス証券のワン株が一歩抜けます。
NISA口座なら、買付だけでなく売却まで手数料が0円になりました(2026年3月に完全無料化)。

SBI証券のS株は口座を問わず売買無料ですが、約定は「寄付(よりつき)」のみです。
注文してから実際に買えるまで時間差があります。

楽天証券のかぶミニはリアルタイムで買える銘柄がありますが、その場合は0.22%のスプレッド(見えない手数料)が乗ります。

配当のお小遣いを1株ずつ作るなら

私のメイン口座はSBI証券で、その考えは今も変わりません。
ただし条件を「日本株を1株から・NISAで・買うときも売るときも無料」に絞るなら話は別です。
この条件では、マネックス証券のワン株が現時点で最有力になります。米国株を日本円のまま買えるようになった点も、初心者には扱いやすい変更でした。
※私が使っているから皆さんも、という意味ではありません。用途で選んでください。

マネックス証券 公式サイト(ワン株・単元未満株)

月いくらの配当に、いくら必要か

ここで実際に計算してみてください。
欲しい金額を入れると、必要な投資額が出ます。

配当お小遣いシミュレーター

月いくらの配当が欲しいかを入れると、必要な投資額の目安を計算します。

目安を並べておきます。
利回り3.5%・NISA口座で計算した場合の必要額です。

月の配当お小遣い別・必要な投資額(利回り3.5%・NISA) 月1,000円 約34万円 月3,000円 約103万円 月5,000円 約171万円 月10,000円 約343万円 まず左端の月1,000円から。ここは1株ずつ買っても届く水準です。
必要投資額=年間配当÷利回りで筆者が試算。将来の配当を保証するものではありません。

月1万円の配当には343万円が必要です。
数字だけ見ると、遠く感じるかもしれません。

ただ、私が考えているのはこういう順番です。
最初は数千円。コツコツ増やして数万円、いずれ数十万円
最終的には自分なりの高配当ポートフォリオを組む、という設計です。

デメリット3つ——買う前に知っておいてください

いいことばかり書くつもりはありません。
単元未満株には、はっきりした弱点が3つあります。

1. 値段を自分で決められません

単元未満株は成行(なりゆき)注文のみです。
成行とは「値段を指定せず、そのとき付いた値段で買う」注文のことです。

「158円になったら買う」という指定ができません。
さらに約定のタイミングも限られます。

マネックス証券のワン株なら、午前11時30分までの注文が後場(午後の取引)の始値で成立します。
注文したその瞬間の値段では買えない、と理解しておいてください。

2. 株主優待は、原則100株からです

株主優待の多くは、1単元(100株)以上の保有が条件です。
1株では、原則として優待をもらえません。

ここで冒頭の話に戻ります。
だからこそ、最強の優待は配当金なのだと私は考えています

配当は1株からもらえます。
100株という壁があるのは優待のほうで、配当ではありません。

3. 利回りの高さで選ぶと、両方向に間違えます

これがいちばん重要な注意点です。
利回りが高い銘柄が良い銘柄、ではありません

利回りは「配当÷株価」で計算します。
株価が下がるだけでも利回りは上がります。業績悪化のサインが、高利回りに化けることがあります。

実際、配当利回りの見え方を分解した記事で書いたとおり、利回りで判断すると両方向に間違えます。
高い利回りに飛びついて減配を食らうこともあれば、低利回りを避けて大きな成長を逃すこともあります。

1株から買えるということは、試しに1株買って様子を見られるということでもあります。
まず1株持って、配当が入る感覚を確かめる。その使い方が私はいちばん健全だと考えます。

よくある不安Q&A

Q. 1株でも本当に配当をもらえますか

もらえます。
配当は保有株数に比例して支払われます。100株以上という条件はありません。

ただし配当を出していない企業もあります。
買う前に、その銘柄が配当を出しているかは必ず確認してください。

Q. NISAで買えますか。非課税になりますか

新NISAの成長投資枠で買えます。
配当も非課税になりますが、ひとつ条件があります

配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」に設定してください。
これは配当を証券口座で受け取る方式のことです。

銀行振込や郵便局窓口で受け取る設定のままだと、NISAで買っていても配当に課税されます。
証券会社の設定画面で変更できますので、最初に確認しておくと安心です。

Q. 少額だと手数料負けしませんか

買付手数料が0円の証券会社を選べば、買う時点での手数料負けは起こりません。
NISA口座のワン株なら売却も0円です。

気をつけるのは課税口座で売るときです。
売却手数料に最低52円という下限があるため、数百円の株を1株だけ売ると割高になります。

Q. いつ買うのがいいですか

タイミングを当てにいくことはおすすめしません。
ただし、知っておくと役に立つ事実があります。

配当の権利が確定した直後は、株価が下がりやすくなります
配当を出す分だけ会社の価値が減るためで、これを権利落ちと呼びます。

この記事を8月に書いているのも、そういう時期だからです。
慌てて買う理由にはなりませんが、始めるには悪くない時期ではないでしょうか。

まとめ

この記事で伝えたかったことを整理します。

  • 配当は1株からもらえます。NTTなら約158円、三菱UFJなら約3,564円で株主になれます。
  • 1株買付ができるのはマネックス・SBI・楽天です。松井証券は売却のみで、買うことはできません。
  • 最強の株主優待は配当金です。優待は100株からですが、配当に株数の壁はありません。

まずは1株、買ってみてください。
金額の大きさではなく、配当が入ってくる感覚を先に体験することに意味があります

私は7月に受け取った配当を、普通に使いました。
その「普通に使えた」という手応えが、次に買う理由をくれます。

2,000万円を貯めてから始まる話ではありません。
158円から始まる話です。

もうひとつ、配当で暮らす設計を深く知りたい方へ。
私はインデックスを主軸にしていますが、配当を軸に組み立てている人たちの本も読んでいます。

タイトルに金額が入っている本が多いので、金額の再現性ではなく「考え方」の部分を読んでください
著者の実績はその人の入金力と相場環境の産物で、そのまま真似できるものではありません。

この5冊はどれも日本の高配当株が中心です。
私のように米国のインデックスを主軸にしている人間から見ると、設計思想がまったく違います
違う設計を知ってから自分の道を選ぶほうが、納得して続けられます。

動画版もあります(約12分)

文字を読むのが苦手なかた、家事や通勤のすきま時間に聴きたいかたへ。
この記事の内容を、5章に分けて解説した動画版を用意しました。

配当のお小遣いは1株から作れます——単元未満株の始め方と、私がやっていない理由(約12分・5章解説)

あわせて読みたい

老後のお金の流れを、3日かけて整理しました。

高配当をもっと深く知りたい方へ。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。株価・配当・手数料は2026年8月時点の情報です。最新の内容は各社公式サイトでご確認ください。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
この記事を書いた人
hiro

投資歴2007年から約18年。VOO・QQQ・金(サクっと純金)・eMAXIS Slim S&P500・オルカン・個別株を保有。「絶望買い×インデックス投資」で暴落局面こそ買い増すスタイル。長期的なアメリカ経済への信頼を軸に運用しています。AI×投資で資産運用ツールを開発中。完成次第フリーで公開予定。

hiroをフォローする
初心者向け
シェアする