米国株はどこで買う?“手数料0円”に釣られない証券の選び方【2026・総コスト比較】

セーラー服姿の月城ミオが、ドル記号と上昇チャートを表示したタブレットを示す図。2026年の米国株・証券会社の総コスト比較記事のアイキャッチ。 投資戦略・制度

先に、いちばん大事なことを言います。「米国株 取引手数料0円」という言葉に、釣られないでください。その「0円」は、たいてい売買手数料だけの話です。米国株のコストは「売買手数料」+「為替手数料(円とドルの両替コスト)」の合計で決まります。ここを見落とすと、「0円」のはずが、いちばん高くつくこともあります。

私は、米国株のETF(株や債券をまとめて買える投資信託の一種)である VOO(バンガード S&P500 ETF)と QQQ(ナスダック100に連動するETF)を、SBI証券でドル建てのまま、コロナショックを起点に足掛け6年持っています。その実体験と、2026年6月時点の各社の数字をもとに、「結局どこで買えばいいのか」を総コストで整理しました。

※価格・手数料はすべて2026年6月時点の各社公開情報です。キャンペーンや改定で変わるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。私はSBI証券の利用者で、DMM株・サクソバンク証券は使っておらず、公開情報を調べたうえで書いています。

この記事の内容は、約17分の動画でも解説しています。「0円の正体」から、総コスト比較、用途別の選び方、そして「ドルをそのまま使う方法」まで一気に話しました。読むより聴きたい方はこちらをどうぞ。

動画版(約17分・5章解説):米国株はどこで買う?“手数料0円”に釣られない証券の選び方

結論:3つのタイプ別に、買う場所はもう決まっている

細かい比較の前に、答えを3行で出します。あなたがどれに当てはまるかで、選ぶ場所は決まります。

  • ① 大半の人(NISAでオルカンやS&P500、米国ETFを積みたい)→ SBI証券か楽天証券。新NISAなら米国株・海外ETFの売買手数料が0円、為替手数料も0円。実質タダで、ここが最強です。
  • ② 特定口座で米国の個別株やETFを、低コストで売買したい → moomoo証券・サクソバンク証券・DMM株。手数料の安さで選ぶゾーン。ただし“為替まで含めて”比べるのが肝心です。
  • ③ 日本株も米国の個別株も、1つの口座でシンプルに始めたい → DMM株。米国株の売買手数料0円+日本株と同じアプリ。少額・初心者に分かりやすい。

そして私個人は、VOO・QQQをSBI証券でドル建て保有しています。理由は後で書きますが、まず「なぜ”0円”だけで選んではいけないのか」を、数字で見てください。ここがこの記事の核心です。なお「そもそも、なぜドル建てで買うのか?」は「VOO|バンガードS&P500 ETF、ドル建てで買う理由」で詳しく書いています。

“手数料0円”の正体——売買だけ無料で、為替で取られる

米国株を買うとき、かかるコストは2種類あります。

  • 売買手数料:株を売り買いするときに証券会社へ払う手数料
  • 為替手数料:日本円を米ドルに替える(その逆も)ときのコスト。「1ドルあたり○銭」の形で取られる

たとえば DMM株は、米国株の売買手数料が一律0円です。これは2026年でも数少ない、本物の強みです。でも、円とドルを両替するときに、1ドルあたり片道25銭の為替コストがかかります。一方の SBI証券・楽天証券は、売買手数料こそ0.495%(上限22ドル)ですが、リアルタイム為替の手数料は0円。さらに新NISA口座なら米国株・海外ETFの売買手数料そのものが0円です。

つまり、表に出ている「0円」だけ見ると判断を誤ります。下の表で、売買と為替を合計して比べてみましょう。

証券会社 米国株 売買手数料 為替手数料 特徴
DMM株0円片道25銭/ドル日本株と1口座・約1,950銘柄・投信なし
SBI証券0.495%(上限22ドル)/NISAは0円無料銘柄豊富・投信◎・ドル外貨出金可
楽天証券0.495%(上限22ドル)/NISAは0円無料銘柄豊富・投信◎・楽天経済圏
マネックス証券0.45%前後(上限22ドル)買付時0円米国株 約5,000銘柄・分析ツール強い
moomoo証券0.132%無料業界最安水準の売買手数料
サクソバンク証券0.033〜0.088%別途(公式要確認)世界180か国・1.1万銘柄超
主要証券の米国株コスト比較(2026年6月時点・概算/キャンペーンで変動)。売買と為替は必ず合算で見る。

では、実際に 1万ドル(約155万円)分の米国株を一度買うと、合計コストはいくら違うのか。グラフにしました。

Total cost to buy $10,000 of US stock (one-way, approx.) SBI / Rakuten (NISA) ¥0 Saxo Bank ¥775 +為替別途 moomoo ¥2,046 DMM (0円 + 為替25銭) ¥2,500 SBI / Rakuten (特定) ¥3,410 「0円」のDMMも、為替25銭を足すとmoomooより上。NISAのSBI/楽天は売買も為替も0。 前提:1ドル=155円・1回買付の片道概算。金額が増えるほどDMMの為替(上限なし)は不利になる。
図1:1万ドル買付の片道合計コスト。”0円”のDMM株も為替を足すと中位。NISAのSBI/楽天が最安。

ここがいちばん大事な発見です。DMM株の「売買0円」は本物ですが、為替の25銭は金額に比例して青天井。たとえば5万ドル買えば為替だけで約1万2千円かかります。一方SBI証券は売買手数料に上限(22ドル)があり為替は0円なので、金額が大きいほどSBIが有利になります。さらにNISAなら売買も為替も0円。「0円」の文字より、自分の買い方(NISAか特定か・金額・頻度)で総コストは逆転します。

私はどこで買っているか——SBIでドル建て、6年

正直に書きます。私はVOOとQQQを、SBI証券でドル建てのまま、コロナショックを起点に足掛け6年持っています。当時いちばん使われていて、為替も売買も不満がなかったから、それだけの理由です。今もここで困っていません。

ただし、ここで大事な区別をします。「私が使っている=あなたにも最適」ではありません。私はドル建てで直接ETFを持つスタイルですが、これは万人向けではありません。下の表で、私の保有と、読者のみなさんへの現実的なおすすめを分けて書きます。

項目 私(Hiro)の保有 読者への現実的なおすすめ
買い方VOO・QQQをドル建てで直接(SBI)まずは円で買える投信(eMAXIS Slim等)で十分
口座SBI証券(6年・特定+NISA)NISA中心ならSBI/楽天(売買・為替0円)
向いている人米国集中・長期・自分で管理できるほとんどの人。ドル建ては必須ではない
保有≠推奨。私はドル建て派だが、大半の人は円の投信で十分。

はっきり言います。オルカンやS&P500を積み立てたいだけなら、eMAXIS Slim のような円で買える投信で十分です。ドル建ては為替や確定申告の手間が増えます。「みんながドル建てだから」で選ぶ必要はありません。投信での選び方は「ネット証券の選び方【2026年】」も参考にしてください。

用途別フローチャート——あなたはどこで買うべきか

ここまでを1枚にまとめます。「何を、どの口座で買うか」から逆算すれば、証券選びは数秒で終わります。

米国株、どこで買う?(2026) 何を・どの口座で買う? NISAで投信・米国ETFを積む(大半の人) → SBI証券 / 楽天証券 売買0円+為替0円=実質タダ。これが最強 特定口座で米国個別株を低コストで売買 → moomoo / サクソバンク / DMM株 “総コスト”で比較(売買+為替) 日本株も米国個別株も1口座でシンプルに → DMM株(米国株 売買0円・初心者向け) 世界中の個別株を直接やりたい → サクソバンク証券(180か国・1.1万銘柄) 迷ったら:NISA枠でSBIか楽天(私もSBI) ほとんどの人はこれで後悔しない。”0円”より自分の買い方で選ぶ ★ ドルのまま“使いたい”少数派は別ルート(後述) SBI → SBI新生銀行へ米ドル出金 → ソニー銀行 Sony Bank WALLET でドル決済 「ドルで現金化して海外や買い物で使う」なら、証券より“出口”の設計が主役になる
図2:用途別の選び方。大半はNISAでSBI/楽天。直接・低コストならmoomoo/サクソバンク/DMM。

「米国の個別株を、日本株と同じ口座で、まず少額からシンプルに始めたい」——そういう入口の人には、売買手数料0円のDMM株が分かりやすい選択肢です。為替は25銭かかりますが、少額・低頻度なら影響は小さく、画面が日本株と一体で迷いにくい。下から口座開設できます。

▶ 米国株を“売買手数料0円”で・日本株と1口座で始めるなら

DMM株(DMM.com証券)は、米国株の売買手数料が一律0円。日本株と同じアプリで管理でき、円貨決済なら日本株と同じ感覚で買えます。少額から米国個別株を始めたい初心者向け。※為替コスト(片道25銭/ドル)は別途。大きい金額・NISAでのETF積立なら SBI/楽天 のほうが安い点は正直にお伝えします。

DMM株

「世界中の個別株(米国だけでなく欧州・アジアも)を、できるだけ安い手数料で直接やりたい」上級者にはサクソバンク証券が候補です。手数料はSBI/楽天の約5分の1、取扱は世界180か国・1.1万銘柄超。ただし米国集中の私から見ると、多くの人にはオーバースペックです。

サクソバンク証券

▶ まず「米国株が買える口座」を用意するなら(私の主軸はSBIですが、用途で使い分け)

米国株 約5,000銘柄+分析ツールが強いマネックス証券、サポート・少額・相談に強い松井証券も、米国株デビューの定番です。どちらも口座開設・維持は無料。気になる方は公式から確認してください。

マネックス証券 松井証券

※私の主軸はSBI証券です(保有≠推奨)。上記は用途で選ぶ際の選択肢として紹介しています。NISAで投信・ETFを積むだけなら、SBI/楽天で十分です。

ドル建ての“本当の価値”——ドルのまま使えるか

そもそも、なぜドル建てで持つのか。私の考えはシンプルです。ドル建てが本当に効くのは、「ある程度の資金があって、いずれドルのまま使いたい人」だけです。円で投信を積むだけの人には、正直、不要です。

では「ドルのまま使う」は、実際にできるのか。調べた結論は「できる」です。流れはこうです。

  • ① 証券でドルを作る:SBI証券で米国株を売ると、売却代金をドルのまま保有できます。
  • ② ドルのまま銀行へ出す:SBI証券から SBI新生銀行の外貨預金へ、米ドルのまま出金(外貨出金手数料0円)。円に替えずに済みます。
  • ③ ドルのまま使うソニー銀行の「Sony Bank WALLET」(Visaデビットカード)を使うと、外貨預金のドルを海外で現金感覚でそのまま決済できます。為替コストは購入時1ドルあたり15銭、海外事務手数料はなし。世界のATMで現地通貨も引き出せます。
💡 「ドル決済のクレカで落とせる?」への正直な答え:日本のクレジットカード(後払い)は基本的に円で決済されます。「ドルのまま使う」を実現する現実的な手段は、外貨デビット(即時引落)である Sony Bank WALLET 型です。クレカ後払いでドル決済、ではない点に注意してください。

つまり、「ドルで現金化して使いたい」人にとっては、証券会社選び以上に“出口(外貨出金できる証券+外貨デビット)”の設計が主役になります。逆に言えば、ここに魅力を感じない人は、無理にドル建てにする必要はありません。円の投信で淡々と積むほうが、手間もコストも少なくて済みます。

よくある質問

Q. 結局、米国株はどこで買うのがいちばん安いですか?
A. 「買い方」で変わります。NISAで米国ETFを積むなら SBI・楽天が売買も為替も0円で最安。特定口座で個別株を低コストで売買するなら moomoo(0.132%)やサクソバンク(0.033〜0.088%)。DMM株は売買0円ですが為替25銭がかかるため、金額が大きいほど不利になります。

Q. DMM株の「米国株0円」は嘘なんですか?
A. 嘘ではありません。売買手数料は本当に0円です。ただし為替手数料(片道25銭/ドル)は別。総コストで見ると、少額・低頻度・日本株と一緒に管理したい人には向きますが、「いちばん安い」とは限りません。

Q. ドル建てと、円で買う投信(eMAXIS Slim等)はどちらがいいですか?
A. 大半の人は円の投信で十分です。為替も確定申告もシンプル。ドル建ては「資金があり、いずれドルのまま使いたい」人向けの選択肢です。

Q. 私はもう国内の投信で積み立てています。証券を変えるべき?
A. 変える必要はありません。「NISAは銀行で買えるけど、私が絶対ネット証券を選ぶ3つの理由」で書いたとおり、ネット証券で積めているなら十分です。

まとめ

  • “手数料0円”は売買手数料だけの話。米国株は「売買+為替」の総コストで見ます。
  • NISAで米国ETFを積むなら SBI・楽天が実質0円で最強です。大半の人はこれで十分です。
  • DMM株(売買0円)が効くのは、特定口座で中小額の米国個別株を、日本株と一緒にシンプルに買いたい人です。
  • ドル建ては「ドルのまま使いたい少数派」向け。その人は証券より“出口”の設計が主役になります。

まずは、自分が「NISAで積むだけ」なのか「ドルで直接・使いたい」のかを決めてください。そこが決まれば、口座は自動的に1つに絞れます。私はSBIでドル建て6年——でも、あなたに同じ形を勧めているわけではありません。あなたの買い方に、いちばん安い場所を選んでください。

関連書籍

ウォール街のrandom walker(バートン・マルキール)」— 個別株より低コストのインデックスへ。”0円”より総コストを見る本記事の土台になる古典です。

あなたはどのタイプ?──属性別の次の一歩

※本記事は2026年6月時点の各社公開情報をもとにした個人の比較・見解であり、特定の金融商品・口座を推奨するものではありません。手数料・為替コスト・キャンペーンは変動するため、申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。記事内の証券・書籍リンクはアフィリエイトを含みますが、紹介料の有無で評価は変えていません(私自身はSBI証券を利用しています)。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
この記事を書いた人
hiro

投資歴2007年から約18年。VOO・QQQ・金(GLDM)・eMAXIS Slim S&P500・オルカン・個別株を保有。「絶望買い×インデックス投資」で暴落局面こそ買い増すスタイル。長期的なアメリカ経済への信頼を軸に運用しています。AI×投資で資産運用ツールを開発中。完成次第フリーで公開予定。

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