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『バビロンの大富豪』は、1926年にアメリカで1冊の本にまとめられました。2026年で、ちょうど出版100年になります。お金の本の古典として、日本でもよく読まれています。
この本の「7つの教え」を、投資歴19年の私の家計で1つずつ採点しました。守れていたのは2つ。半分守れているのが4つ、守れていないのが1つでした。
守れていない教えは、知らなかったから守れていないのではありません。知っていても、守れていない。100年読まれ続けている理由は、たぶんそこにあります。
素材にしたリベ大の動画(「90年以上語り継がれている大富豪の7つの教え」・2021年公開)は、7つを守れば「100%豊かになれる」と言います。私は100%とは書きません。そのかわり、自分の採点を全部出します。数字は2026年10月11日時点です。
結論:教えを知っていることと、守れていることは別
- 7つの教えを自分の家計で採点したら、◯が2つ、△が4つ、×が1つ
- ×の理由は知識ではなく、毎日の判断の回数。知っていても守れない
- 7つは「誰が守っても効く教え」と「条件で効き方が変わる教え」に分かれる。動画の「100%」が当てはまるのは前者だけ
- 今週は×の1つだけを直す。2027年4月に、同じ表で採点し直す
『バビロンの大富豪』とは、どんな本か
書いたのは、アメリカのジョージ・S・クレイソンです。1920年代前半から、銀行や保険会社が顧客向けに配るパンフレットとして書かれ、1926年に1冊の本にまとまりました。日本では『バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか』(グスコー出版、大島豊訳)や、漫画版の『漫画 バビロン大富豪の教え』(文響社)として読まれています。
漫画版は、電子書籍でも読めます。
古代バビロンを舞台にした寓話集で、実在の大富豪の記録ではありません。物語の形で、お金の基本を教える本です。この記事でも、史実としてではなく、寓話の教えとして扱います。
本の中心にあるのが、財布を太らせる「7つの知恵」です。リベ大動画の言い方を要約すると、次の7つになります。
- 収入の1/10を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 蓄えたお金を働かせよ
- 危険や天敵からお金を守れ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本とせよ
1つだけ、注意があります。⑤の「より良きところに住め」は、原文では “Make of thy dwelling a profitable investment”、「住まいを利益を生む投資にせよ」です。本の中では、家賃を払い続けるより自分の家を持て、という持ち家の勧めとして語られています。動画の言い方は、かなり言い換えています。
この教えが正しいかどうかは、ここでは議論しません。どれも正しいと思います。この記事で書くのは、私が守れているかどうかだけです。
7つの教えを、私の家計で採点した
採点は◯(守れている)、△(半分)、×(守れていない)の3段階です。
| 教え(リベ大動画の言い方) | 私の実際 | 採点 |
|---|---|---|
| ① 収入の1/10を貯金せよ | 手取り÷5で線を引いている。今は資金の都合で積立を止めている | △ |
| ② 欲望に優先順位をつけよ | コンビニとアイコスで年633,600円 | × |
| ③ 蓄えたお金を働かせよ | 投資歴19年。VOOは2020年から持ち続けている | ◯ |
| ④ 危険や天敵からお金を守れ | 証券口座の乗っ取り対策、保険の整理は済み | ◯ |
| ⑤ より良きところに住め | 妻の実家の持ち家。自分の判断で選んでいない | △ |
| ⑥ 今日から未来の生活に備えよ | お金の備えはできている。アイコスは1日2箱 | △ |
| ⑦ 自分こそを最大の資本とせよ | 施工管理19年目・資格あり。副業は途中 | △ |
図1:7つの教えと私の採点(2026年10月11日時点。◯=守れている/△=半分/×=守れていない)
① 収入の1/10を貯金せよ:△
私が決めている貯め方は、1/10ではなく「手取り÷5」です(7月2日の記事)。線は1/10より高く引いています。ただ、今は家計の都合で積立を止めています(10月9日の記事)。線は引けているけれど、今は守れていない。だから△です。
② 欲望に優先順位をつけよ:×
ここが唯一の×です。コンビニとアイコスで、年633,600円を使っています(9月12日の記事)。8月29日の記事で書いた「観客テスト」も、8月15日の記事の「7つの罠」も、知っています。知っていて、毎日コンビニに寄っています。
③ 蓄えたお金を働かせよ:◯
2007年に投資を始めて19年。VOOは2020年から持ち続けています。お金を働かせる仕組みは、迷わずに続けられています(8月9日の記事、5月7日の記事)。
④ 危険や天敵からお金を守れ:◯
証券口座の乗っ取り対策と、保険の整理は済ませています(6月8日の記事、8月24日の記事)。動画が挙げる詐欺も、数字で見ると身近です。2025年は、特殊詐欺とSNS型の投資・ロマンス詐欺を合わせて約4万3,000件(警察庁)。私はまだ被害にあっていませんが、守る仕組みを先に作っておいた方が安いと思っています。
⑤ より良きところに住め:△
原文の「家を持て」で言えば、私は持ち家に住んでいます。ただ、妻の実家です。住む家を、自分の判断で選んではいませんし、自分で買ってもいません。
住居費が小さいことは、①の「手取り÷5」を支えています。でもそれは私の努力ではなく、条件です。条件を努力のように書かないために、ここは△にします。
⑥ 今日から未来の生活に備えよ:△
保険は合計で月5,000円まで(8月22日の記事)、老後の収入の柱も整理しました(8月10日の記事)。お金の備えは、できています。
一方で、リベ大動画がこの教えの中で挙げる「悪い習慣をやめる」はできていません。アイコスを1日2箱吸っています。お金の備えはできていて、体の備えはできていない。だから△です。
⑦ 自分こそを最大の資本とせよ:△
本業の施工管理は19年目で、資格も持っています。ただ、その技能を会社の外でお金に変える副業は、まだ途中です。10月10日の記事で書いたとおり、1年やって、まだ成果と言える額はありません。
①の数字を、手取りで計算し直す
リベ大動画は、①について「会社員の生涯賃金は2〜3億円。その1/10を貯めれば2,000〜3,000万円」と計算していました。
生涯賃金の2〜3億円は、額面の数字です(労働政策研究・研修機構の統計でも、男性正社員で約2.2〜2.6億円、退職金を含まない)。実際に手元に入るのは、税金と社会保険料を引いた手取りです。年収500万円の会社員の試算では、手取りは額面の約75%になります。手取りの1/10で計算し直すと、1,500〜2,250万円です。
それでも、投資をしなくても届く額としては大きい数字です。①は、誰が守っても効く教えです。
7つを、2つに分けて読む
採点してみて、7つの教えは2種類に分かれると思いました。
誰が守っても効く教えは、①②④⑥です。どれも「お金を出さない」「お金を失わない」側の教えで、守れば守った分だけ、確実に手元に残ります。
条件で効き方が変わる教えは、③⑤⑦です。③はお金を働かせる年数で、⑤は家族や住まいの事情で、⑦は本業の中身で、効き方が変わります。同じように守っても、同じ結果にはなりません。
リベ大動画の「100%豊かになれる」は、①を守れば貯金は増える、という意味なら正しいと思います。でも、③⑤⑦まで含めて「豊かになれる」とまでは言えません。私はこのブログで、言葉の強さを事実の重さに合わせると決めています。だから、ここで100%は外します。
×は、知識ではなく頻度の問題だった
唯一の×がついた②は、知識が足りないから守れていないのではありません。コンビニに寄るかどうかの判断が、毎日あるからです。9月12日の記事で書いたとおり、溶ける理由は意志の弱さではなく、判断の回数です。
100年読まれ続けているのは、教えが難しいからではなく、知っていても守れない人が100年変わらずいるからだと思います。私もその1人です。
あなたも7つを採点してみてください
読者のあなたにも、同じ表で採点してみてほしいと思います。他人と比べる必要はありません。採点するのは自分だけです。
7つの教え・自己採点表
採点すると、ここに結果が出ます(ページを閉じると消えます)
図4:読者用の自己採点表(結果はどこにも保存されません)
×が1つでもあれば、今週はそれ1つだけを直します。7つを一度に直そうとしません。8月15日の記事でも書いたとおり、まず1つやめるだけでいいと思っています。
私が今週直すのは、②の中の1つ、コンビニでの置き菓子をやめることです。そして2027年4月に、同じ表で採点し直します。
③「お金を働かせる」を始める口座
③は、続けた年数で効き方が変わる教えです。NISAの口座があれば、投資信託を少額から始められます。私の主軸はSBI証券ですが、米国株や投資信託に強いマネックス証券、サポートの手厚い松井証券も選択肢です。
まとめ
- 『バビロンの大富豪』の7つの教えを自分の家計で採点したら、◯2・△4・×1
- ×は②欲望の優先順位。知識ではなく、毎日の判断の回数の問題
- ①②④⑥は誰が守っても効く。③⑤⑦は条件で効き方が変わる。動画の「100%」は前者にしか当てはまらない
- ①の「生涯賃金の1/10」は、手取りで計算し直すと1,500〜2,250万円
- 今週はコンビニの置き菓子をやめる。2027年4月に同じ表で採点し直す
あわせて読みたい
・貯蓄率は「手取り÷5」でいい
・コンビニで毎日いくら使っているか数えたら、年633,600円でした
・人生で損するお金の使い方【7つの罠】
・お金の使い方に正解はない、でも判定軸はある【観客テスト】
・お金を失う7つのサイン
・保険は合計で月5,000円まで
・最初の1000万円は、投資では作れません
・サイドFIREの必要資産は3,432万円。でも難しいのは「働く月10万円」の方でした
出典:リベラルアーツ大学の動画「90年以上語り継がれている大富豪の7つの教え」(2021年公開)、George S. Clason『The Richest Man in Babylon』(1926年)、労働政策研究・研修機構『ユースフル労働統計2025』、警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」、SUUMO(年収500万円の手取り試算・2025年9月)。数字は2026年10月11日時点です。 ※本記事は特定の銘柄や商品の売買を勧めるものではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。本記事にはアクセストレードと楽天アフィリエイトのリンクが含まれています。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
