火災保険をネット型に入り直して、地震保険はつけない——築30年の木造戸建て、2,000万円では足りなかった【2026年11月】

セーラー服姿の月城ミオが机で、木でできた小さな家の模型を両手で持って見ている 初心者向け
入るものは少なく、入るものは足りるように

2026年11月5日時点|保険料は2026年10月31日に取ったネット見積もりの額です。保険会社の名前は出していますが、この記事にアフィリエイト(紹介報酬)のリンクは入っていません

年末調整のための控除の書類が届いたのをきっかけに、家の火災保険の中身を見直しました。私が住んでいる、1996年築の木造の戸建てです。建物だけに2,000万円。代理店経由で、損保ジャパンの契約でした。

試しにネット型(ダイレクト型)の火災保険で見積もってみると、同じ家に設定できる建物の保険金額は2,140万〜3,050万円でした。今の2,000万円は、その下限にも届いていません。燃えたら、同じ家は建て直せない金額です。

だから入り直します。建物は3,050万円に上げて、家財も足します。そして、地震保険はつけません。水災も外します。この記事では、私の家の条件でそれぞれをどう決めたかを、見積もりの数字で書きます。

この記事の内容を、約10分の動画にもまとめました。

動画版:火災保険をネット型に入り直して、地震保険はつけない

結論:火災保険は金額を上げ、地震保険と水災はつけない

  • 火災保険は残す。ただし金額を足りるように上げる。建物2,000万円 → 3,050万円、家財は0 → 500万円。ネット型で年48,830円の見積もりでした。
  • 地震保険はつけない。出る額が最初から限られていて、私の家の条件では、保険料に見合わないと判断しました。
  • 水災も外す。市のハザードマップで、自宅は浸水想定区域に入っていませんでした。

考え方は、8月の「保険は合計で月5,000円まで」の記事と同じです。保険は、起きる確率は低いけれど、起きたら生活が壊れるものにだけ入る。それ以外は貯金で備える。この記事は、あの記事で「残す」とした火災保険の中身を、実際に見直した続きです。

なお、この家は家族の名義で、新しい火災保険も家族が契約して払います。私は住んでいる一人として見直しを手伝い、どう決めるかを一緒に考えました。

項目 今の契約 入り直す保険(見積もり)
加入先 損保ジャパン(代理店経由) ソニー損保(ネット型)
建物の保険金額 2,000万円 3,050万円(設定できる幅は2,140万〜3,050万円)
家財 なし 500万円(設定できる幅は100万〜1,960万円)
水災 なし なし(付けると年+16,076円)
地震保険 なし なし(建物に付けると年+56,430円)
年間の保険料 確認できませんでした 48,830円(5年契約・年払い。月にすると約4,069円)
図1|今の契約と、入り直す保険の比較。見積もりは2026年10月31日、ソニー損保の見積もり画面の数字です(申し込み時に保険料が変わることがあります)

今の契約の年間保険料は、家族の手元の書類からは確認できませんでした。分からないものは、分からないと書いておきます。

火災保険は、足りないのがいちばんまずい

保険金額は「好み」ではなく「建て直す費用」で決まる

火災保険の建物の保険金額は、自分で好きに決めるものではありません。基準は、同じ家を今もう一度建てるのにいくらかかるか(再調達価額)です。見積もり画面で「2,140万〜3,050万円」という幅が出てきたのは、建てた年・構造・延床面積(私の家は約152㎡)から、その費用を見積もっているからです。

  • 少なすぎると:燃えても、同じ家は建て直せません。契約によっては、損害額そのものも保険金額の割合で削られることがあります
  • 多すぎても:建て直す費用を超えた分は払われません。保険料だけが高くなります

2,000万円では、建て直せない

今の2,000万円は、ネット型の見積もりで選べる幅の下限(2,140万円)より低い金額でした。全焼したら、少なくとも差額の分は自分で用意しないといけないということです。上限の3,050万円と比べると、1,000万円以上足りません。

家が燃えるのは、確率は低くても、起きたら貯金では取り返せない損失です。だからこそ保険の出番で、ここをケチって足りなくするのが、いちばんまずい。見積もりは、上限の3,050万円で取りました。

見積もりの内訳を見ると、いちばん大きいのは火事ではなく、台風・雹・雪の補償(年24,558円)でした。火事・落雷・破裂爆発が18,208円、水ぬれ・物体の衝突が5,809円、盗難が355円です(建物と家財の合計)。どれも家が壊れる側の補償なので、外していません。

かんたん解説:家財も「燃えたら全部買い直す」額で

建物の保険は、家具・家電・服などの「家財」には払われません。今の契約は建物だけでした。家財は年2,536円の追加で、500万円まで補償されます。建物だけ足りても、冷蔵庫・洗濯機・テレビ・ベッド・服を全部買い直すお金は別に要ります。

地震保険は、出る額が最初から限られている

ここからが、この記事でいちばん迷う人の多いところだと思います。

掛けられるのは、火災保険の半分まで

地震保険は単独では入れず、火災保険に付ける形になります。財務省の説明では、地震保険の保険金額は火災保険の30〜50%の範囲で決めます(建物は5,000万円、家財は1,000万円が上限)。

私の家なら、建物3,050万円の半分、最大1,525万円です。全部壊れても、出るのは建て直す費用の半分までです。財務省も、地震保険の目的を「被災者の生活の安定に寄与すること」としています。家を建て直すための保険ではなく、当面の生活を立て直すための保険です。

壊れ方で、出る額は4段階に分かれる

火災保険3,050万円の家に地震保険を最大で付けた場合 地震保険の保険金額は1,525万円(火災保険の50%) 全損 100% 1,525万円 大半損 60% 915万円 小半損 30% 約458万円 一部損 5% 約76万円(保険料の約1年4か月分) ※支払いは時価額が限度。保険料は建物のみ年56,430円(2026年10月31日の見積もり)
図2|地震保険の支払いは損害の程度で4段階(全損100%・大半損60%・小半損30%・一部損5%)。出典:財務省「地震保険制度の概要」より筆者計算

地震保険は、損害の程度で支払いが4段階に分かれます。全損なら保険金額の100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%です。私の家なら、全損で1,525万円、一部損なら約76万円です。

区分の基準も財務省が決めています。たとえば建物の全損は、柱・壁・屋根などの主要構造部の損害が時価額の50%以上、一部損は3%以上20%未満です。そして支払いは時価額が限度です。建ててから年数がたった家ほど、時価額は建て直す費用より低くなります。

保険料は、火災保険より高かった

見積もりで地震保険を建物に付けると、年56,430円でした。火災保険そのもの(年48,830円)より高い額です。

念のため財務省の基本料率を確かめると、埼玉県の木造(ロ構造)は、保険金額1,000万円あたり年41,100円です(2022年10月以降に始まる契約)。1,525万円なら約62,700円で、そこから建てた年による割引(10%)を引くと、見積もりの額とほぼ一致します。埼玉県の木造の家は、地震保険が高い地域・構造に入っているということです。

一部損で出る76万円は、この保険料の約1年4か月分です。10年払い続けると約56万円。それで待っている支払いの上限が、建て直す費用の半分です。

私が最初から付けないと決めていた理由

私は、金額を見る前から地震保険は付けないつもりでした。出る額が最初から限られていることが分かっていたからです。見積もりの数字は、その判断を確かめただけでした。

保険で備えないものは、現金で備える。これが基本の考え方です。現金を4つに分ける記事に書いた「生活防衛資金」が、その役目です。地震で当面の生活が崩れたときに使うお金を、毎年の保険料として払い続けるのではなく、手元に置いておく、という選び方です。

知っておきたいこと:地震で起きた火事は、火災保険では原則出ない

地震が原因の火災・倒壊・津波による損害は、火災保険では原則として補償されません。それを補うのが地震保険です。地震保険を付けないということは、大きな地震で家が燃えても、火災保険からはほとんど出ないことを受け入れる、ということです。私はそれを分かったうえで、付けないと決めました。

地震保険を付けたほうがいい人もいる

ここは「全員いらない」とは書けません。私の家の条件で外しただけです。

付けたほうがいい人 付けなくてもいい人(私はこちら)
住宅ローンが残っている。家が壊れてもローンは残り、建て直しと二重になる 住宅ローンが残っていない(私の家は残っていません)
貯金が少なく、被災直後の生活費を出せない 生活防衛資金を、保険とは別に現金で持っている
保険料が安い地域・構造の家(耐火構造の建物など) 保険料が高い地域・構造で、火災保険より地震保険のほうが高い
図4|地震保険を付けるかどうかの書き分け。左に当てはまるなら、付ける意味はあります(筆者作成)

特に、住宅ローンが残っている人は、私と答えが逆になります。家が壊れて住めなくなっても、ローンの返済は続きます。そこで建て直しや住み替えのお金が要ると、まさに「生活が壊れる」側に入るからです。

水災は、住む場所で決める

水災の補償を付けると、年16,076円の追加でした。外すかどうかは、全員に同じ答えはありません。住んでいる場所で決まります。

私は市のハザードマップで自宅を確かめ、浸水想定区域に入っていないことを確認しました。見積もり画面でも、水災のリスクは5段階のうち最も低い「1」と出ていました。だから外します。

逆に、川の近く・低い土地・浸水想定区域の中にある家なら、外してはいけない補償です。ハザードマップは市区町村のサイトで見られ、洪水・内水(大雨で下水があふれる浸水)・土砂災害を確かめられます。

保険に入るかは「起きたら生活が壊れるか」で決める 火災 起きたら家を失う 貯金では建て直せない → 保険 金額は足りるように 地震 損失は大きいが 出るのは最大で半分 → 現金 ローンが残るなら保険 水災 起きるかどうかは 住む場所でほぼ決まる → 場所しだい ハザードマップで確かめる ※私の家(埼玉県・1996年築の木造・住宅ローンなし・浸水想定区域の外)での判断です
図3|火災・地震・水災を同じ物差しで並べた判断(筆者作成)

代理店からネット型へ:窓口の手数料を払う理由がない

ネット型の火災保険は、代理店を通さずに自分で見積もって申し込みます。代理店に払う手数料がない分、同じ補償なら保険料が下がりやすいと言われます。

今の契約の保険料が分からないので、私の家で「いくら下がるか」は書けません。ただ、比べられることが1つあります。今の契約は、補償の中身(金額)が足りていなかった。窓口で入ったまま、建て直す費用が変わっても、誰も見直していなかったということです。

これは、NISAは大手証券で開かないの記事と同じ構造です。窓口で入った商品は、入ったあとに中身を確かめる機会がありません。ネット型なら、見積もり画面で自分の家の条件を入れるだけで、金額の幅が出てきます。見積もりを取るだけなら、お金はかかりません。

実践|今の火災保険で確かめる3つ

  1. 建物の保険金額は、同じ家を今建て直す費用に足りているか:ネット型の見積もりで、建てた年・構造・延床面積を入れると、設定できる幅が出ます。今の金額が下限より低ければ、足りていません
  2. ハザードマップで、家が浸水想定区域に入っているか:入っていなければ水災を外す選択肢があり、入っていれば外さない
  3. 住宅ローンが残っているか:残っているなら地震保険を付ける意味があり、残っていないなら、生活防衛資金で備える選択肢があります

私がこれからすること

申し込みはまだです。ネット型で入り直し、新しい保険が始まってから、今の契約を解約します。先に解約すると、補償のない日ができてしまうからです。今の契約の解約で返ってくるお金があるかは、解約するときに確かめます。

私(筆者)の実際 読者への提案
家族名義の1996年築の木造戸建てに住んでいる。火災保険の契約と支払いは家族 家を建ててから見直していないなら、見積もりで保険金額の幅だけでも確かめる
建物2,000万円 → 3,050万円、家財500万円を足す。ネット型で年48,830円の見積もり 金額は「好み」ではなく「建て直す費用」で決める
地震保険は付けない(住宅ローンは残っていない) 住宅ローンが残っているなら、付ける意味がある
水災は外す(浸水想定区域の外・水災リスク区分1) ハザードマップで区域の中なら、外さない
筆者の実際と読者への提案は別物です(2026年11月5日時点)

まとめ

  • 火災保険は、足りないのがいちばんまずい。私の家の2,000万円は、ネット型の見積もりで選べる幅の下限(2,140万円)にも届いていませんでした。3,050万円に上げます。
  • 地震保険は、出る額が最初から限られている。最大で火災保険の半分、一部損なら5%。私の家では年56,430円で、火災保険より高い。住宅ローンも残っていないので、付けません。
  • 水災は、住む場所で決める。ハザードマップで区域の外なら外し、中なら外さない。

保険は、外れて払い損になるのが正常です。だから入るものは少なく、入るものは足りるように。家を建てたときの金額のまま入りっぱなしになっていないか、一度だけ確かめてみてください。

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※本記事は筆者の家の条件での判断を書いたもので、特定の保険への加入・解約を勧めるものではありません。保険料は2026年10月31日時点の見積もりで、申し込み時の条件や時期で変わります。地震保険の制度は財務省「地震保険制度の概要」、基本料率は財務省掲載の基本料率(2022年10月1日以降保険始期)によります。ご自身の契約は、各保険会社の約款・重要事項説明書でご確認ください。この記事にアフィリエイトリンクはありません。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。