10月1日から変わるお金のこと——10個並べて仕分けたら、私が動くものは0個でした【ふるさと納税・インボイス・NISA|2026年9月27日時点】

セーラー服姿の月城ミオが、机の上で小さなカードを2つのトレイに仕分けている。背後には9月から10月へめくれるカレンダー 初心者向け
変わることの数と、あなたがやることの数は違います

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10月1日前後に変わるお金の制度を、一次資料で確認できたものだけ10個並べました。ふるさと納税、インボイス、NISA、社会保険、最低賃金、酒税、たばこ、郵便料金、国民年金、電気・ガスの補助です。

1つずつ「自分が当事者か」「期限があるか」で仕分けたら、私が10月1日のために動くものは、0個でした。

ニュースは「10月から○○が変わる」と数を並べます。でも、変わることの数と、あなたがやることの数は違います。この記事の最後に、自分で埋める仕分けの2問を置いておきます。

数字と日付は、すべて2026年9月27日時点で確認したものです。

結論:動くのは「当事者で、期限があるもの」だけ

仕分けに使ったのは、次の2問だけです。

  1. 自分は当事者か(その制度の対象になる取引・口座・働き方をしているか)
  2. 期限があるか(その日を過ぎると、取れなくなるものがあるか)

2つとも「はい」のものだけが「今やること」です。当事者でなければ読み流していい。当事者でも期限がなければ、知っておけば足ります。

仕分けの2問 問1 自分は当事者か? 問2 期限があるか? はい 今やる はい いいえ 読み流す いいえ 知っておくだけ 2つとも「はい」の ものだけ
図1:仕分けの2問(筆者作成)

この物差しは、9月19日の電気代の記事と同じです。35,212円の請求書を分解したら、私に動かせるのは「使う量」だけでした。変わることの一覧も、分解すると自分が動かせる所は少ない。少ないと分かれば、残りは読み流していいのです。

10個を並べた仕分け表

先に一覧を置きます。色を付けたのは「当事者なら、期限がある」マスです。

制度 何が変わる 当事者は誰 期限 私
ふるさと納税返礼品の地場産品基準が厳しくなる区域外で作られた加工品・雑貨を狙っている人9月中に受付終了の品あり何もしない(10月以降に米の定期便)
インボイス免税事業者からの仕入れの控除 80%→70%免税事業者と取引する課税事業者10月1日以後の取引から何もしない(未登録・買い手は個人中心)
NISAの金融機関変更2027年分の受付が始まる変える理由がある3種類の人なし(2027年9月30日まで)何もしない(SBIのまま)
社会保険月8.8万円(106万円の壁)の要件を撤廃予定週20時間以上働くパートなどなし(勤務先が手続き)当事者でない
最低賃金全国平均1,177円に(埼玉は1,196円)時給で働く人・雇う人なし(自動で上がる)当事者でない
酒税ビールは下がり、発泡酒・チューハイは上がるお酒を買う人なし(値段が変わるだけ)当事者でない(飲まない)
加熱式たばこ新しい課税方式に全面移行加熱式たばこを吸う人なし(値段が変わるだけ)手続きなし
郵便料金ゆうパック平均約10%、クリックポスト240円など荷物を送る人(はがき・手紙は対象外)なし(値段が変わるだけ)当事者でない(使わない)
国民年金育児期間の保険料免除が始まる自営業などで、1歳未満の子を育てる人届出が要る当事者でない
電気・ガスの補助9月使用分で終わり電気・ガスを使う全員なし(値段が変わるだけ)手続きなし

図2:10月1日前後に変わるお金の仕分け表(2026年9月27日時点・筆者作成)

10個のうち6個は「値段や金額が勝手に変わるだけ」で、手続きはありません。手続きがあるのは、ふるさと納税、インボイス、NISA、国民年金の4つです。そのうち期限が迫っているのは、ふるさと納税の一部だけでした。

① ふるさと納税:変わるのは「選べる返礼品」

総務省は、10月からの指定で返礼品の基準を厳しくします。主な点は3つです。

  • 区域内で製造・加工した品は、価値の過半が区域内で生じたことを製造者が証明し、自治体が一覧で公表する(付加価値の割合は価格で計算するのが原則)
  • 一般の販売価格より高く返礼品を仕入れない
  • 自治体が使える寄付の割合を、段階的に引き上げる(2026年10月の指定から52.5%)

寄付する側から見ると、控除の計算も、ワンストップ特例(5自治体以内)も変わりません。影響は「選べる返礼品が減る」形で出ます。ふるさとチョイスも、9月中に受付を終える品が出てくると告知しています。

ここだけは期限があります。区域外で作られた加工品や雑貨を狙っていて、今年まだ寄付していない人は、欲しい品が9月30日まで掲載されているかを確かめてください。

私は、10月以降に米の定期便

私は今年、まだ寄付していません。9月中に駆け込むつもりもありません。10月以降に、6月に書いた米の定期便をいつもどおり頼みます。お米は地元で作られた地場産品なので、今回の基準の見直しで選べなくなる品ではありません。

去年の私は、12月9日の23時35分に駆け込みました。今年も、寄付は10月以降です。

2027年からは、高所得の人の上限も変わる

10月の話ではありませんが、セットで書いておきます。令和8年度の税制改正で、住民税の特例控除額に193万円の上限ができます。総務省によると、給与収入1億円程度で438万円を寄付する人にあたる水準です。2027年の寄付分から適用されます。ほとんどの人は当事者ではありません。

ふるさと納税サイト(返礼品の掲載状況は、サイトごとに確認できます)

ふるさと本舗 ふるなび

② インボイス:80%が70%に。50%は古い情報

インボイスに登録していない相手(免税事業者など)から仕入れたとき、消費税の一部を差し引ける経過措置があります。その割合が、10月1日から80%→70%になります。

「10月から50%」と覚えている人もいるかもしれません。それは改正前の予定です。令和8年度の税制改正で期間が延び、国税庁は「7・5・3割控除」と呼んでいます。

免税事業者からの仕入れで引ける割合(7・5・3割控除) 80% 〜2026年9月 70% 2026年10月〜2028年9月 50% 2028年10月〜2030年9月 30% 〜2031年9月 0% 2031年10月〜 改正前は「2026年10月から50%、2029年10月から0%」の予定でした
図3:インボイス経過措置の控除割合(国税庁リーフレット「令和8年度税制改正」から筆者作成)

当事者は、消費税の課税事業者で、免税事業者と取引がある人(仕入れる側)です。免税事業者の側は、取引先から値下げを求められることがあるかもしれません。なお、2割特例は9月30日を含む課税期間で終わり、個人事業者には2027年分・2028年分の「3割特例」ができます。

私は8月4日に書いたとおり、インボイスに登録していません。副業の買い手は個人が中心なので、影響は小さいと考えています。8月の記事の「10月に控除は70%へ」は、書いたとおりになりました。何もしません。

③ NISAの金融機関変更:2027年分の受付が始まる

NISAの金融機関を変える届出は、「変えたい年の前年10月1日から、その年の9月30日まで」です。今年すでにNISAで買った人は、今年分は変えられませんが、10月1日から2027年分として申し込めます。

当事者は、9月10日の記事で書いた「変える理由がある3種類の人」だけです。期限は2027年9月30日なので、急ぐ理由はありません。私はSBIのままです。

④〜⑤ 働き方の制度:社会保険と最低賃金

社会保険は、パートなどが加入する条件のうち、月8.8万円以上という賃金の要件(いわゆる106万円の壁)が、厚生労働省の資料で「2026年10月に撤廃予定」とされています。撤廃後は、週20時間以上働いていて学生でなければ対象になります(勤め先の規模の要件は残り、2027年10月から段階的に縮小)。手続きは勤め先がするので、本人の期限はありません。ただ、手取りは変わるので、当事者は給与明細で確かめてください。

最低賃金は、全国加重平均が1,177円(56円上げ)になり、10月1日から12月2日にかけて順に発効します。私の住む埼玉県は1,196円で、10月1日からです。時給で働く人は自動で上がるので、手続きはありません。

私は会社員で、時給では働いていません。どちらも当事者ではないので、読み流します。

⑥〜⑩ 値段が変わるだけのもの

残りの5つは、手続きがなく、値段や金額が変わるだけです。

  • 酒税:ビール系の税率が350ml換算54.25円にそろいます。ビールは下がり、発泡酒・新ジャンルは上がります。チューハイなどは28円から35円に上がります。
  • 加熱式たばこ:4月から2段階で進んでいた課税方式の見直しが、10月1日で新しい方式に全面移行します。
  • 郵便料金:ゆうパックが平均約10%、ゆうパケットは厚さ3cm以内で一律360円、クリックポストは185円から240円になります。はがき・手紙は変わりません。
  • 国民年金:自営業などの人は、子どもが1歳になるまで最大12か月、保険料が免除されます。所得の制限はなく、免除された期間も年金額に反映されます。これだけは届出が要るので、当事者は日本年金機構の案内を確かめてください。
  • 電気・ガスの補助:7〜9月使用分の値引きで終わり、10月使用分以降の支援は発表されていません。

このうち酒税と郵便料金は、私はお酒を飲まず、荷物も郵便で送らないので当事者ではありません。電気の補助は、私の家にも関係があります。9月19日の記事の使用量1,049kWhに、9月使用分の値引き2.0円を掛けると、約2,100円です。同じだけ使えば、10月使用分からはこの分がなくなる計算です。でも、私がやることは変わりません。9月の記事で書いたとおり、動かせるのは使う量だけだからです。

ニュースの「今すぐチェック」と、私の読み方

この時期のまとめ記事は、だいたい2つの型に分かれます。

  • 「10月から○○が変わる、今すぐチェック」:項目が多いほど読まれますが、読んだ人は全部に反応しなければいけない気分になります
  • 「改悪だから9月中に駆け込め」:ふるさと納税で多い型です。当事者でない人まで駆け込ませます

どちらも「変わる」を並べていて、「あなたが当事者か」を聞いていません。

制度のニュースを全部追うと、動きたくなる回数が増えます。9月9日の記事で書いた「頻度」の話と同じです。仕分けの2問は、追う数を減らすための道具です。

9月のFOMCと日銀の週には、結果が出る前に答えを書いておきました。制度の変更も同じで、変わる前に「自分はどれの当事者か」を先に決めておけば、10月1日のニュースを読んでも慌てずに済みます。

ただ、「何もしなくていい」と言い切るつもりはありません。当事者で、期限がある人は、今やってください。今回なら、区域外で作られた品を狙っているふるさと納税の寄付者(9月30日まで)と、1歳未満の子を育てている自営業の人(届出)です。

あなた用の仕分け表:2問だけ

上の表の10行に、ご自分で○を付けてみてください。

  1. その制度の対象になる取引・口座・働き方を、自分はしているか
  2. 期限を過ぎると、取れなくなるものがあるか

2つとも○が付いた行だけが、今週やることです。1つ目だけ○なら、知っておけば足ります。1つ目が×なら、読み流してかまいません。

まとめ

  • 10月1日前後に変わるお金の制度を、一次資料で確認できた10個に絞って並べた
  • 私が10月1日のために動くものは0個。ふるさと納税は10月以降に米の定期便、インボイスは未登録のまま、NISAはSBIのまま
  • 10個のうち6個は値段が変わるだけで、手続きはない
  • 今やる必要があるのは「当事者で、期限がある」人だけ。今回は、区域外の返礼品を狙う寄付者(9月30日まで)と、育児期間の国民年金免除の対象者(届出)

変わることの数と、あなたがやることの数は違います。

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※本記事の制度の内容は、2026年9月27日時点で次の資料により確認しました。ふるさと納税:総務省「ふるさと納税の指定基準の見直し等」・ふるさとチョイスの告知。控除上限:総務省(令和8年度税制改正)。インボイス:国税庁リーフレット(令和8年度税制改正)。NISA:金融庁 NISA特設ウェブサイトのQ&A。社会保険:厚生労働省リーフレット(2026年1月作成、賃金要件は「令和8年10月に撤廃予定」)。最低賃金:厚生労働省(2026年9月3日発表)・埼玉労働局。酒税:財務省・国税庁。加熱式たばこ:国税庁。郵便料金:日本郵便(ニュースリリース)。国民年金:日本年金機構。電気・ガスの支援:経済産業省(2026年6月12日発表)。※電気の補助の約2,100円は、1,049kWhに1kWhあたり2.0円を掛けた概算です。※本記事は情報提供を目的としており、制度の評価や特定の金融商品・サービスの推奨をするものではありません。手続きの詳細は各機関の案内をご確認ください。本記事にはアクセストレードのアフィリエイトリンクが含まれています。

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
この記事を書いた人
hiro

投資歴2007年から約18年。VOO・QQQ・金(サクっと純金)・eMAXIS Slim S&P500・オルカン・個別株を保有。「絶望買い×インデックス投資」で暴落局面こそ買い増すスタイル。長期的なアメリカ経済への信頼を軸に運用しています。AI×投資で資産運用ツールを開発中。完成次第フリーで公開予定。

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