2025年5月の米国株市場は、ハイテク大手の決算好調を受けてS&P500が続伸しました。FRBは利上げを⾒送りつつもインフレ鎮静化を注視しており、短期的には“追い風+不透明感”が同居する局面です。三菱UFJアセットマネジメントの月報でも「夏以降はFOMCと企業決算が方向性を決める」と指摘されています。
VOO と eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)――基本スペックを比較する
項目 | VOO | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
---|---|---|
運用会社 | Vanguard | 三菱UFJアセットマネジメント |
形態 | 米国上場ETF | 日本籍オープンエンド投信 |
上場通貨 | USD | 円建て(為替ヘッジなし) |
経費率 / 信託報酬 | 0.03%(年率) | 0.0814%(年率)※2025/1に引き下げ |
純資産総額 | 約 US$6,318 億(約100兆円) | 約 7.2 兆円 |
配当/分配 | 四半期ごとに分配 | 無分配(自動再投資) |
売買単位 | 1口(約$500) | 100円から積立可 |
主な買付口座適用 | 米国証券口座/NISA成長枠 | つみたて枠・成長枠どちらも可 |
要点:VOOは世界最安水準のコストと巨額AUMで流動性が圧倒的。一方、eMAXIS Slimは日本円で少額積立でき、NISAやクレカ積立との相性が抜群です。
5月相場が両ファンドに与えた影響
- パフォーマンス
5月のS&P500は約+4%の上昇。指数連動である両ファンドもほぼ同じ騰落率を記録しました。 - 分配金の違い
VOOは6月下旬に四半期配当が予定され、再投資する場合は課税後の再投入が必要。eMAXIS Slimは内部で自動再投資されるため、課税繰り延べ効果が働きます。 - 為替の影響
円安が続けば、円建てのeMAXIS Slimは米国株価上昇+為替益のダブル効果。逆に円高局面では調整幅が大きくなる点に留意。
コストとスプレッドはどちらが有利?
- 保有コスト
- 30年間・年利6%で100万円を運用した場合、
- VOO(0.03%)の累計コスト:約1.0万円
- eMAXIS Slim(0.0814%)の累計コスト:約2.8万円
長期になるほど差は拡大します。
- 30年間・年利6%で100万円を運用した場合、
- 購入・換金コスト
- VOOは海外ETFなので約定レート+為替手数料・証券会社手数料が乗ります。
- eMAXIS Slimはノーロードで買付手数料ゼロ、解約時も信託財産留保なし。
- スプレッド(売買価格差)
- VOOは市場取引のため流動性が高く、スプレッドは概ね0.01〜0.02USD。
- eMAXIS Slimは一日一価なのでスプレッド概念はなく、公募価格で取引。
投資家タイプ別おすすめスタイル
タイプ | 選択肢 | 理由 |
---|---|---|
① 手間なく円建て積立したい/NISAを活用したい | eMAXIS Slim 米国株式 | 最低100円から積立可。分配金再投資が自動・非課税枠と好相性 |
② 最低コストと高流動性を重視 | VOO | 0.03%の経費率と豊富な出来高で取引コストが最小 |
③ 配当金をドルで受け取りたい | VOO | 四半期配当をドル建てで受領可能 |
④ 為替リスクを一部オフセットしたい | 両方を組み合わせ | 米ドル建て+円建てのハイブリッドで為替分散 |
まとめ:目的と投資環境に合わせてベストな“入口”を選ぶ
- VOOは「世界最安コストで米国株に丸ごと投資したい」「ドル資産を厚くしたい」投資家向け。
- eMAXIS Slim 米国株式は「円で積み立てを続けたい」「NISAやクレカ積立を活用したい」層にフィット。
- 5月相場はテック主導の続伸だったが、夏以降はFOMC・インフレ指標・企業決算がキーイベント。短期の変動に慌てず、自分の投資スタイルに合った器を選び、淡々と積み立てを継続することが長期リターンの近道です。
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