新NISAで積立投資を続けている。
相場も大きく崩れていない。
それなのに、なぜか不安が消えない。
「自分は気にしすぎなのかもしれない」
「考えすぎない方がいいのだろう」
そうやって違和感を脇に置いたまま、
淡々と積立を続けている人は少なくありません。
多くの場合、この不安は
相場の上下やニュースが原因だと思われがちです。
でも実際には、
価格が下がっていなくても、
不安が消えないことはよくあります。
それは、投資のやり方が間違っているからでも、
意志が弱いからでもありません。
不安の正体は、
「何を前提に続けているのか」が整理されていないことにあります。
長期で持てばいい。
下がっても積立は正解。
老後のことは後で考えればいい。
こうした考え方を、
自分の中で一度も言葉にしないまま続けていると、
ある日ふと、
「このままでいいのか」という感覚だけが残ります。
この違和感は、
消すものではなく、
立ち止まって整理するためのサインかもしれません。
この不安について、順を追って整理していきます。
1|不安の原因を「相場」だと思ってしまう理由
新NISAで積立を続けていて、
ふと不安を感じたとき、
多くの人はまず「相場」を思い浮かべます。
価格が下がったから不安なのか。
ニュースで不安な話題を見たからなのか。
あるいは、SNSで誰かの意見を読んだからなのか。
確かに、相場の動きは感情に影響します。
ただ、実際には
価格が大きく下がっていなくても、
不安が消えないことは珍しくありません。
それでも人は、
不安の理由を相場に結びつけようとします。
その方が分かりやすく、
「原因が外にある」と説明できるからです。
情報が多い環境では、
不安はさらに増幅されます。
同じ相場を見ていても、
楽観的な意見と悲観的な意見が同時に流れてくる。
その中で、
自分の感情だけが取り残されているように感じると、
「自分が弱いのではないか」
と考えてしまうこともあります。
けれど、
相場を理由に説明できない不安があること自体は、
決しておかしなことではありません。
次の章では、
その不安がどこから来ているのかを、
相場とは別の視点から見ていきます。
2|実は「何を前提にしているか」を考えていない
新NISAで積立を始めると、
多くの人は「やること」がすぐに決まります。
商品を選び、金額を決め、あとは続けるだけ。
この流れ自体は、とても合理的です。
ただ、その一方で
**「何を前提にして続けているのか」**は、
あまり意識されないまま進みがちです。
たとえば、
- 長期で持てば、いずれ報われる
- 下がっても積立は正解
- 老後のことは、まだ先だから今は考えなくていい
こうした考え方は、
誰かが明確に教えたというより、
自然に共有されている空気に近いものです。
そのため、
自分で選んだつもりでも、
一度も言葉にして確認していない、
ということが起こります。
この状態では、
積立そのものは順調に続いていても、
心のどこかに
「このままでいいのか」という感覚だけが残ります。
それは、
相場が悪いからでも、
判断を間違えたからでもありません。
前提が整理されていないまま、
行動だけが先に進んでいる。
そのズレが、不安として表れているだけです。
この前提について、
相場や手法の話を一度脇に置いて、
もう少し丁寧に整理したページがあります。
多くの人が共有している前提を、
正解・不正解ではなく、
「設計」という視点から整理しています。
3|不安は「やめたいサイン」ではない
投資を続けていて不安を感じると、
「やめた方がいいのではないか」
と考えてしまう人は少なくありません。
けれど、その不安は、
必ずしも行動を止めるためのものではありません。
むしろ、
今のやり方を否定せずに、
一度立ち止まって確認しようとする反応
として現れることがあります。
何も考えずに続けていれば、
短期的には楽かもしれません。
ただ、そのまま前提を置かずに進み続けると、
違和感は形を変えて残り続けます。
不安が出てくるということは、
「このまま続けたい」という気持ちが
どこかに残っている証拠でもあります。
続けたいからこそ、
無理のない形になっているかを確かめたくなる。
それは、弱さではなく、
慎重さに近い感覚です。
不安を無理に消そうとする必要はありません。
まずは、その正体を整理するだけで十分です。
相場の動きや他人の意見から一度距離を置き、
自分がどんな前提で投資と付き合っているのかを
静かに確認してみる。
それだけで、
不安の質は少し変わります。

